Sentinel-2のサンプル画像

久しぶりにESA(欧州宇宙機関)のSentinels Scientific Data Hubにアクセスしてみたら、Sentinel-2 Pre-operational Hub : pre-operational access point for all users to Sentinel-2 data.
というものができていました。いまのところユーザ登録がいらずにログインできるようになっているようですね。

Sentinel-2ってなんじゃらほいというひとはこちらをざっとみてみてください。Overviewをみてるだけで結構ぐっときます(私は)。https://en.wikipedia.org/wiki/Sentinel-2

Multi-spectral data with 13 bands もよいですが  free and opendata policy というのが素敵です。

アクセスしてみると日本を撮影したデータも公開されていたので、やんごとない人にデータを見てもらうためにサンプルサイトをさきほど作成しました。(忙しい人は、1clickでぱっと表示されるように用意しておかないと見てくれないし、見てくれないとその後の話も通じないのです)

福井県の三方五湖付近

2015/12/8に撮影されたデータの band 2,3,4 (空間解像度10m) を合成して作成してあります。表示可能ズームレベルは 5-15 です。

Sentinel-2についての日本語の解説(緒元概要)はこちら
https://www.restec.or.jp/satellite/sentinel-2-a-2-b

Copernicus Sentinel Data の Terms and Conditionsはこちら
https://sentinel.esa.int/documents/247904/690755/Sentinel_Data_Terms_and_Conditions

Q:簡単に流域界データをつくりたい

A: MapWindow をつかったらいいのでは(Windowsユーザなら)

MapWindow   http://www.mapwindow.org/

FOSS4G Advent Calendar 2015 二個目の記事として書いています。

「DEMから流域界ポリゴンを作成したいのだけど、QGISのプロセッシングツールボックス以外にもっと簡単な方法ない?」

ときかれたので、別件で使っていたMapWindowでためしにやってみたところさっくりできました。ツールを使うための設定等が一切いらないので、悩みたくない人にはおすすめです。(Windowsしばりなことが残念な点です)

DEMと流域界を定義したい場所のESRI Shapefile 形式のポイントデータがあればOKです。ここでDEMおよびポイントデータの座標系はUTM等のMetricのものである必要があることに注意してください。

DEMとポイントデータは、空のディレクトリを作成した後、その中に格納するとよいです。その場所が作業ディレクトリとなり以降出力される中間ファイルが格納されます。

mapwindow03

インストールのためのバイナリはここから入手してください。

http://mapwindow4.codeplex.com/releases/view/110244

インストール自体はさっくりおわります。起動した後、watershed delineation プラグインをアクティブにします。

mapwindow01

メニューバーにWatershed Delineation がでてきます。

処理プロセスを選択しながら実行するやり方もありますが、ここではいちばんかんたんなAutomaticを選択します。

mapwindow02

データ入力のためのウィンドウがでてくるので、

“Setup and Preprocessing” でDEMを選択します。ここではDEMの指定のみでほかの場所は触りません。

“Network Delineation by threshold method”では、処理プロセス中に地形(DEM)から流路(谷)をポリラインデータとして出力する際に、どのくらいの集水面積を持つ場所を流路と定義するかを決めます。ここではDEMのセル数(DEMの解像度は90mです)で定義しています(5000)。

“Custom Outlet/Inlet Layer”でポイントデータを指定します。(snap距離はデフォルトのままでだいたいOKと思われます)

mapwindow04
ファイルの指定が終わると下図のように表示されます。DEMはSRTM(Shuttle Radar Topography Mission)の北海道日高山脈付近のデータを利用しています。

mapwindow05

あとは「Run All」 をクリックするだけです。

しばらく待つと、さっくり流域界が出力されました。

mapwindow06
なおより細かく流域界を抽出したい場合は”Network Delineation by threshold method”の値を調整するとよいでしょう。以下の出力結果はセル数を500にしたものです。

mapwindow07

なお中間ファイルと出力結果のファイルは入力DEMと同じディレクトリに格納されています。

mapwindow08

おためしください。ではでは。